風の待つ道で



流れてゆく低い風の中に
僕の足跡を残した道
いつもの切ない季節が見えてきた

本当かどうか確かめるために走った
つくった傷の痛みが誰のものか
知る由もない

目覚める度に出逢う
ちっぽけな世界
ちっぽけな言い訳
ちっぽけな僕

夢だと分かる前に叫ぶようにしていた
だけど全部透けて見えていた

振り下ろした拳は乾いた土を打つ
胸に響いた探していた鼓動

こんなところにあったのか
僕は僕を笑った
晴れるや
空に叫ぶ

僕を待っていた風が僕の背を押す
空に続く道を
僕は歩いてゆく



2005.5.29 晴れ